3~4年ぐらい前から、外国に住んでいる日本人の苦労を紹介したり、
日本の伝統や歴史を絶賛する似たようなテレビ番組が増えました。
こういった『日本称賛番組』、最近はやっと数が減ってきましたが、
どうして急に同じような内容の番組が増えるのでしょうか?
それは単純に”視聴率”が取れるからです。
テレビ局や制作会社などで、
「あの番組、視聴率取ってるらしいぞ?」
という話はすぐに業界を駆け巡り、
視聴率が取れるならと、こぞって同じようなジャンルの番組を作りたがります。
完全に真似するとアウトなんで、
少しアングル(視点)を変えて、番組を作ります。
この少し着眼点を変えるっていうのがミソですね。
完全なマネじゃなくて、今流行っていることの
美味しい部分だけをもらっちゃおうということです。
でも、こんなことはどんな業界でも同じだと思います。
ある服が流行れば、似たような服が町に氾濫するし、
本だって、映画やアニメだって一緒です。
話を戻すと、『日本称賛番組』が増えてきた頃から
どうして、こんなに日本を賞賛する番組が増え、
そして今の日本人にウケているのか、ずっと疑問に思っていました。
その答えが今日発売されていた週刊文春(2017年11月9日号)の
宋文洲さんのコラム「それでも社長になりたいあなたへ」に書かれていました。
つまり「褒めてもらわないと元気がでない」弱い日本人が増えたのです。
同時に評価されないと元気を出さない経営者も増えた。出典:週刊文春(2017年11月9日号)P41
宋文洲さんは中国出身の企業家で、ソフトブレーン株式会社創業者です。
およそ10年ほど前からのことなんだそうですが、
公演を依頼されて、どんな話が良いか聞くと、
「元気になる話を」と言われるようになったそうです。
このコラムを読んで、長い間思っていた
『日本称賛番組』が日本でウケていた理由の謎がとけました。
今の日本人は「とにかく褒めてもらいたい」ようです。
「日本人スゴイ!」
「日本の歴史ってスゴイ!」
「海外で活躍する日本人ってスゴイ!」
といったように、褒めちぎってもらい、
日本人、すなわち自分が褒められている感覚をテレビで味わいたのでしょう。
ちょっとした謎が解明できて、スッキリした夜でした。
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